君が生きた証

2月に劇場で見逃し、放っておいてしまいましたが2015年ランキングに入れている方が多かったので期待感たっぷりで鑑賞。

新年早々大満足でした。劇場で鑑賞しなかったのが死んでしまいたいくらい後悔。

「ピッチ・パーフェクト」や「はじまりのうた」に一応「セッション」と音楽映画が素晴らしかった2015年。この作品も大音量で観たかった...

 

出演者はローレンス・フィッシュバーンにセレーナ・ゴメスくらいしか知りませんでしたが無問題。ビリー・クラダップアントン・イェルチン覚えました。歌声や演奏が当てふりではなく全て実際に弾いてるからこその演奏シーンの幸福感堪りません。

そしてなにより驚きの息子の真実。「うわー」と声が漏れてしまう辛さ。序盤の事件からいきなり2年間飛ばしての場面も初めは、(そうそう息子を亡くしてたった2年で立ち直れるわけないですよね...)と良い作品だなとか思いましたが的外れも的外れでした(笑)

息子の死から逃げたのではなく、息子が殺人者という事実や世間の目から逃れるためのボート暮らしだったとは。そんなサムの前に現れるクエンティン!素晴らしかった。ただただかっこよかった、そして声が可愛い♡なのに歌声はかっこいいと非の打ちどころがありません。調べたら2009年の「最も美しい人100人」に選ばれてて心底納得。さらになんと「スター・トレック」に出てた!チェコフだ!(笑) 言われてみると声が一緒(笑) なぜ気付かなかったのか恥ずかしい...

ついでに監督調べたらめちゃくちゃ見覚えあってあれ?なんの映画だろうと思ったらこの映画!マスターだった(笑) ジョシュの真実を伝えた時のマスターの表情が印象的。ラストのジョシュへ捧げる歌を聴いている人たちの表情。全く同じ表情で観てました。

もうサムとクエンティンが二度と会うことはないであろうことやもう二度とジョシュの歌を歌うこともないであろうからバッドエンドもバッドエンドなんですが... それでもサムやエミリー、なによりこれから生まれてくる弟妹にはジョシュの遺した音楽が届いてくれれば... 6人も殺した犯人に人権なんてないと私は思いますし、実際に起きたら家族も無関係ではないでしょと思います。そんな犯人の作っていた音楽をもし世に出したら被害者家族がどんな気持ちになるかは想像に容易いです。でも、それでもこの映画を観たら音楽に罪はないんです...と思いまして、せめて家族にはこれからもジョシュの音楽だけは...でもそんな殺人者の遺したもの消すべきでは...でもでも...という∞ループ(笑) こんなくだらない人間にここまで考えさせてくれる映画素晴らしいです。

そんな中でもクエンティンがハッピーエンドだったので救われました。サムとクエンティンがもう一度笑いあえる未来を祈ってます。